エメリと英語

アーセナル

2020年を迎えることなく、エメリは解任された。

自分は散々Emery outを叫んでたし、もっと早く解任すべきだったと思う。いろいろな不運が重なっていたとはいえ、単純に実力不足だったように思える。

アーセナルファンとして、エメリの就任時には、というか自分もアーセナルファンになってからヴェンゲル以外の初めての監督で、シーズンの真っただ中でここまで崩れて解任されるなんて思ってもいなかった。

解任前にもいろいろと信じられないような噂が飛び交っていたが、ここに来てかなりの確率で事実だったと思われるショッキングなニュース。

「エメリの英語を馬鹿にしたり、練習中に真似をする選手もいた」

英語を馬鹿にされること

自分はイギリスと日本のハーフだが、日本にずっと暮らしていたし、イギリス人の父親とも一緒に暮らしていたわけではないので英語は話せなかった。だが、なぜか発音はよく褒められた。

初めて一人でイギリスの父親に会いに行ったとき、ヒースロー空港で、入国時のカードを書き忘れていることに気づき、ペンが無かったので空港職員に借りようとした。

しかし、当時は英語がほとんどできなかったし、かなり緊張していたのもあって、

「Can I rent your pen?」

といってしまった。

するとその若い空港職員(きっと現地のイギリス人)3人組に大笑いされたのだ。いくら払うんだ?○○£??って。

すごく恥ずかしかったし、悔しかった。久しぶりに英国の地を踏んでいきなり馬鹿にされたのだ。

しかし隣にいた黒人系の2人組が慰めてくれ、ペンを貸してくれた。

そんな経験が思い出されてしまった。

もしかしたら自分の容姿と発音で、とんちんかんな言葉を発してしるので笑っているのかもしれないが、何度か後にもそういうことがあった。

ちょっとエメリとは状況が異なるが、ネイティブに言葉を馬鹿にされるってのは、結構ショックだし、それになにより相手のレベルが窺い知れてしまう。

現地の言葉に対するエメリのこだわり

プレミアリーグは世界中からトップクラスの優秀な監督たちが集まってくるリーグ。

イタリア人もフランス人も、拙い英語でインタビューに答えている。

エメリも例外ではなく、就任時から英語をつかっていたが、なかなか向上が見られなかった。

しかしそれでも徹底して通訳はつけなかった。

彼はPSGで指揮をしていた時もフランス語を使っていたそうで、現地語を使うというこだわりは素晴らしいと思うし、その姿勢はなかなか真似できないものだと思う。

ほかにも英語はうまくない監督はたくさんいる。コンテやサッリだってそうだった。

しかし、なぜエメリの英語がここまで取りざたされているのか。

その理由は「言葉の中身」に他ならないと思う。

結局は中身が大事、だがそれをどう伝えるか

昔ユニフォームを買ったくらい好きだったファンペルシーがSkyの解説者としてこういっていた。

「何を伝えたいのかがはっきりしていない。これじゃ選手たちも戸惑う。

ComeなのかCalmなのか。全然違う。

優秀な監督は、重要なことをしっかり伝えられる。」

ここに全てが詰まっていたと思う。

実際エメリの監督としての力量が、ヴェンゲルの長期政権から引き継いで、今の過酷なプレミアリーグにおいてさらにチームを進化させることに値していなかったのだ。

力量というのは、そもそもあらゆる要素においてアーセナルは成長できなった戦術はもちろんのこと、選手に伝えるという技術。

通訳をつけることで、自分の言葉が曲解されてしまうのを恐れたのかはわからないが、自分の表現したいことを選手たちにも、ましてや会見でも、あの拙い英語では伝えることができなかった。

よく、英語はただのツール、下手でも中身があればいい。みたいなことを耳にするが、今回の件でそれは違う、ということを確信した。

もちろん中身が一番重要だ。そうじゃなきゃネイティブが最強になってしまう。そんなわけはない。

だけど、それを自分の母国語での意味をしっかりと相手に伝える能力。その意味での英語力は間違いなく大事だし、これがないと世界で戦っていくのは難しい。

そういう意味で、ペップはシティの監督に就任する前に一年間ニューヨークで英語を学んでいたみたいだが、それがいかに価値のあるものなのかが窺える。

エメリにはそんな時間はなかったし、準備時間が足りなかったのかもしれない。

エメリの今後

今回のエメリの解任は、いろいろな側面から見てもユナイテッドを解任されたモイーズにそっくり。チームの崩壊の一途をたどるスタートになってしまわないことを祈るしかできないが、モイーズもエメリも不運だったし、かなり難しい仕事だったのは間違いないだろう。

モイーズはエバートンで10年ほど継続して名を馳せていたが、ユナイテッドのあとはソシエダでも満足のいく結果を残せなかったようだ。

はっきり言って、またビッグクラブの監督になるのは相当厳しいと思う。だが、今後セビージャのような強い中堅クラブを率いて、何かを達成するんじゃないかとは思っている。

エメリにはスペインでまた輝いてほしい。活躍を祈っている。18ヵ月間ありがとう。

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